ショウネンオウジャカン

シフォン

観劇日 2007.08.28夜 東京ザ・スズナリ

脚本:虎馬鯨 ・演出:天野天街

 少年王者舘本公演vol.31。

◆好きなシーン

 後姿を見送っている人と……
 ヨイコト、ナニモナカッタネ。
 ウロボロスの蛇。説明も、短くなっていくシーンも。
 ストロボの中跳ね回る子どもたち。
 二回目の踊りの曲。

(2007.09.05記す)

◆ヤサシイ世界

 今回は虎馬鯨さん脚本という訳で、やっぱりそれを意識して観てました。虎馬脚本を観るのは二回目かな?
 で、あまり違和感なく観ていたのですが、途中でやっぱり違うな、と。
 何というか、ヤサシイ。優しいでもあるし易しいでもある。
 天野脚本のキリキリのところがない。世界に対する、もうちょいマイルドな希望みたいなものが見える。
 いつもある、ぞっとするような部分がなくて、暖かい目線を感じる。
 と、自分は思ったのでした。

(2007.09.05記す)

◆細かいこと

 穴に向けて飛ぶ「父さんのロケット」ってまあつまり、そういうことですよね。そして生まれる。
 扱う部分がはっきりとその辺りだけに、そういう暗喩が結構あった気が。

 いつものネタのへっぴり虫系はあまり面白いと思わないのだけれど、今回のでたらめ語は良かった。というかあれか、結局系統だってないと理解できない頭なのか、自分が。

 ストロボの中全員が跳ね回るのは、こういうシーン観たかったんだよ、とこっそり嬉しがってました。いや、「王者舘の芝居を観る」という夢の中で何度か観たシーンだったから(細部は違うけど)。

 そういえば、芝居の途中から外をものすごい雷雨が襲ったらしく、雷がSEなのか本物なのか結構迷った。さすがに長いので本物だと判断しましたが。
 「くだんの件」の「外は物凄いスピードだ」を思い出したりした。

(2007.09.05記す)

◆唯一辟易したところ。

 内輪ネタが多くてキツかった。
 遅筆ネタぐらいはまあご愛嬌かなといったところ(それでも主宰の顔を知らない人には全く意味不明ではあるけど)。
 でも、いかにもこれは内輪ネタですよーっていった雰囲気を醸し出していると、いたたまれなくて好きじゃないので辛かった。一番きつかったのは杉浦さんの代打ネタあたりか。
 「台詞がもうない」とかのメタなネタは構わないし、内輪ネタ臭がしなければ分からなくとも意味ナシギャグかなあといった感じにスルーできるのだけれど。

(2007.09.05記す)