王者舘
ショウネンオウジャカン

Sheep fucker's exit〜殺しのコンチェルト〜

観劇日 2003.05.02夜&04昼[大楽] 名古屋 七ツ寺共同スタジオ

作:スエヒロケイスケ 演出:天野天街

++CAST++
 ヤスオ………………若杉宏二
 ヒデオ………………上田和弘
 ミキオ………………大内厚雄
 下左近………………さとうこうじ
 1号コンちゃん……イワヲ
 2号トオルちゃん…阿川竜一
 3号久野くん………永野昌也
 4号佐田くん………関根靖晃
 5号小山内…………眞藤ヒロシ
 6号鳥海……………里美和彦
 おっちゃん…………栗原茂
 女オトコ……………倉持健吾
 シマリス・モモンガ・ヤマアラシ……谷宗和・竹内大介・甲津拓平
 おまわり……………小熊ヒデジ(名古屋公演のみ)

++STAFF++
 芸術監督…流山児祥
 美術………田岡一遠
 照明………小木曽千倉
 音響………戸崎数子
 振付………夕沈
 衣装………斎藤千晶
 舞台監督…冨澤力/小林岳郎
 映像操作…島田暁/西杢比野茉実
 演出助手…矢吹歩雅
 証明助手…畝部七歩
 舞監助手…柏倉太郎
 宣伝美術…アマノテンガイ
 制作………米山恭子

 去年に引き続き、少年王者舘・天野演出、流山児★事務所出演、そして今回はtsumazuki no ishi・スエヒロケイスケ脚本の三者融合企画公演。主催は流山児です。

◆好きなシーン

 ティッシュは反則だと思う。
 それに続く分離していく半透明の映像シーンはすごい。一番感心した。
 なんでダンスを見ると息が詰まる思いがするのか、説明は出来ない。まあ出来なくとも良い。

(2003.05.04記す)

◆最後から……

 見終わってまず感じたことは、去年の「最後から…」と似た感触というか、構成になっているのは、意図的なのかなあということ。ダメオトコ・悪夢・最終的な死、といったところの話。 まあ桜モチーフは脚本段階の注文としてあったと思いますが、構成はどうだろう。
 「マネはマネだろ」→「オレはオレだな」はお遊びとして。でもパワーアップしてて恐ろしかったです。いえ色々と。02夜だと彼らの退場は拍手で見送られましたしなー。
 あと、「赤い服を着た(見た目)女性の通り魔」ってのはちょっと出来過ぎですよね、名古屋を舞台に今出すにすると。いえもちろん脚本は事件の前に上がっていたのは確実かと思いますから、演出段階で服の色を赤くしたのはわざとかなー、くらいでしょうか、感じるのは。もっとも現実の事件自体があまりにも都市伝説風にすぎる訳ですが(後に見る人用メモ:3月末-4月初にかけて名古屋で女性通 り魔事件が起こったのです) 。

(2003.05.04記す)

◆小ネタをつらつら考える

 ヒデオのスーツに桜の花びらがいつもいつの間にかついていて、それを取るというお遊び。 一回目に気づいたので、初見時はずっとヒデオを追ってしまっておりました。ついて→取るのは計三回で見逃しないかな?(初出・携帯電話・おっちゃんを追って)
 鳩フンは天野さんの実体験が元ネタですね。脚本段階であったのか、演出段階でつけたのかはともかくとして。

(2003.05.04記す)

◆悪夢

 寝ている時に羊を数えると恐ろしいものが現れる。
 セント・ジョーンズ・ワートは軽い抗うつ剤になるかわりに、服用しすぎると悪夢を見るとどこかで聞いた気がします。
 電話から聞こえる見知らぬ人の声→殺人鬼や幽霊がやってくる都市伝説。
 すべてがこれが悪夢の世界だということを示唆してはいますが、でもループによるシュールさやThe endはどうも浮いてみえたな。

(2003.05.04記す)

◆自己啓発セミナー

 実は趣味90%、実用10%くらいの割合で、自己啓発セミナーでやることとか、実態・被害なんかの体験談なんかをよく読みます。なかなか面 白いです。
 何って演劇の稽古風景なんかに良く似てるなー、と思うので。体験できることはまず間違いなく同じだと思うよ。啓発セミナーの方がもっと自覚的なのと、目的が違うだけで。
 疲れた時のハイ状態って怖いですね。ええ。刷り込み簡単にできますね、と自分を振り返る。
 芝居の話に戻ると、まあこの芝居に出てくるセミナーは普通のものとは目指すところが違うので破綻しまくってますが。ちょっとゲーム「街」の七曜会を思い出しました。

(2003.05.04記す)

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