ショウネンオウジャカン
パウダア |
ビデオで観てるから映ってない細部が観れない、匂いも分からない、台本が手元にないために、聞き取れない台詞もいっぱい。ということで、こちらを先に参照してくださると、嬉しい。少年王者舘の函管理人さんの公演当時の記録です。→▼ |
◆好きなシーン (2001.10.16記す) |
◆アタシ 殺されてバラバラにされて箱に詰められたアタシ。というのはもちろん分かるのですけれど、登場人物のどこまでがアタシなのかがちと不明。タロウ(中村榮美子)、太郎(夕沈)、平太郎(松宮陽子)の三人が同一人物なのはもちろん確定として、問題は兼子(ゴロ)と夕目(山本亜手子)。登場人物の中の位 置や投げかけられる台詞、箱が全部で五つということを思うと、やはり同一かとは思うのですが。オープニングとかでは夕目は結構その他大勢なのが気になります。 この「アタシ」が盲人だということでよいんだよね?とか。目が見えないのは元からなのか、死んだから目が見えないのか(けれど最初で父さんの匂いをかいでいたりしているし、台詞からしても前者かな。生まれつきじゃなくて事故とかかも)。 オープニングで連呼される「にいちゃん」って誰?とか。 全然規定できておりません(規定するのは野暮なのかもしれぬとも思う)。 あとは山ン本の眷属であるのは四人だけ?とか。これは後に山ン本の項で。 (2001.10.16記す) |
◆ヘロイン この芝居には粉状の薬物の名前が連呼されていて、それがイメージの連なりからきただけものなのか、それとも登場人物に何らかのつながりを持っているのかはちょっと自分には判別 しがたいのですが……特にヘロインは強調されてますよね。 んで、試しに“ヘロイン”“失明”で検索をかけてみたら面白いことに。→▼ つまり、ヘロインで失明することはあるが、それはヘロインのせいではなく、その中に混ぜ物されるタルカム・パウダーのせいであり、そのタルカム・パウダーは何かというと、天花粉やシッカロールの類なんですね。→▼ 少年王者舘のイメージの一つとしてあげられる「天花粉の匂い」が見事に死や中毒や失明と結びついた訳で。この話中で登場人物がよく巻いている粉も天花粉ですよね?(ビデオだから分からんのです) やはりこれも関係させてたんでしょうか。 (2001.10.16記す) |
◆コメ ユメとコメとコナ。希望はオコメと盲日になり、コメはなく、いただきますは三日前。 つまり「アタシ」が殺されなくてはならなかった原因は、貧困による間引きなのかな、と思っておりますが(ネット上の感想を読むに、『北斗』でも原因はそれだった様子だし→▼)。その場合に盲人が切り捨てられるのはまあ仕方がないというか。 ハワイ云々も、殺される直前の空約束なんだろうな。 (2001.10.23記す) |
◆山(サ)ン本 「サンモトの眷属だ!」という台詞でサンモトって何だ?と色々調べてみてようやく判明。というかヤマンモトと読んでたので気づかなかったのですとほほ。『星の天狗』の戯曲でも振り仮名ふってあるのに。 つまりは、『星の天狗』と同じく、これも稲垣足穂『懐かしの七月(山ン本五郎左衛門只今退散仕る)』のイメージを下敷きにしているんですね。そこを把握すると何故七月一日なのか、などが飲み込めました。 んで。どこまでが山ン本の眷属で、どこまでが夢の住人で、どこまでが夢の主体なんでしょか。全部夢だって言っちゃあ終わりなんですが。日目(珠水)となみ (カナタニ美弥子)は眷属は確定として、吉田(杉浦胎兒)も「わしらはあんたに大変同情して〜」の台詞あり。となると、鳥井(栗木巳義)含める四人なのでしょか。 一番分からないのがお子様隊であり、なんだか中間点にいますよね。ずっと前からのお約束的存在ということは分かっているのですが、この芝居の中のポジションとして。小人ってなんだろうとか。この辺りはきっといくら考えても分かりません。分からんでもいいか。面 白いから。 (2001.10.23記す) |
△王者舘index |